月夜の影3
「ほ…んと?」

「ほんとだよ。俺は嘘は言わない」

「…あり…がと」

「いつもこの時間にここにいるのか?」

阿月は小さく頷いた。

「でも、いつから声が出るようになったんだ?」

「……」

「あ、悪い、言いたくなかったらいいんだ。
でも、健也が喜ぶぞ」

「よろこぶ?」

「あぁ、あいつ、最近ずっとお前の話ばっかしてるからな。
お前のこと、気にしてたから」
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