*雪女ちゃんの秘密*





「ひとつ聞いてもいい?」



「お、雪美ちゃんからの質問?どーぞどーぞ。」



「なんで私なんかに優しく笑うの?私が影でなんて呼ばれてるか知ってるでしょ?実際性格も冷めてるし仕方ないけどさ。」



高校入ってからこんなに人と話したの初めてだったからちゃんと聞きたかった。



「1週間くらい前さ、体育で持久走あったじゃんか。その時、雪美ちゃんを見たんだよ。顔色ひとつ変えず走ってていつも平然としててさ。かっこいい!って思った。俺、笑うことしかできないからすげぇこの子ってさ。ハハッ」



私は黙って聞いていた。




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