*雪女ちゃんの秘密*
「あのね、桑原海斗。あなたに聞いて欲しいことがあるの。」
突然雪美ちゃんは真剣な表情になった。
「なに?」
...なんだろ。
「私が笑わなくなった理由。それはね...」
雪美ちゃんは自分の過去をすべて話してくれた。
俺は話を聞くことしかできなかった。
雪美ちゃんには彼氏がいたこと。
彼氏のファンに嫌がらせを受けていたこと。
やっと正々堂々と付き合えたのに、初デートに彼氏が来なかったこと。
そして、彼氏が...亡くなったこと。
この歳で抱えるには重すぎることを雪美ちゃんは抱えてる。
俺だったら耐えられない。
だからこの高校に来たんだ。
偏差値が違いすぎると思ってたけど、そーゆーことだったんだ。