*雪女ちゃんの秘密*
10分経過。
何なの、この人。
全然起きないじゃん。
なんで私はこんな緊張してんの。
10分もあれば苦手な英単語も少しは覚えられるのに。
つい海斗の寝顔を見てしまう。
集中出来ないから起きてほしいけど、まだ見ていたいから起きてほしくない。
そんな意味不明な考えが脳裏に浮かぶ。
「どーしたの?そんな難しい顔して。」
え?
ふと隣を見ると自分の腕に頭を乗せたまま、こっちを覗いてくる海斗。
きゅぅぅぅん。
なによ、その上目遣い。
こいつはかっこいい上に可愛いも持ってるのか。
上目遣いとか私より女子力高くない?!