もしも明日が来なかったら。
おはよう
《______今日のラッキー占い!
2位はおうし座!
ラッキーカラー……

3位はうお座!
ラッキーカラー……
……

12位は、なんとふたご座!

皆の顔色を伺った方がいいかも!
ラッキーカラーは赤!》




「海音、学校遅れるわよ」


『……うん、今行く』

ガチャ、と音を立てて玄関のドアを開ける。

「……学校でなにかあったの?」

横目で軽くこちらを見ながら。


『なにもないよ、
もう行くね』

……振り向かず、冷静に。


「……そう。」

バタン……

うっとうしい親だ。

近所にいい顔するだけの母親。
こんなに冷たい対応なくせに、父親の前になると今時の女子高生のようにベタベタくっついている。

トイレ、お風呂、寝室……
まるで金魚の糞のようについてまわっているのだから。


私は一人っ子で、あまり人には頼ることなく生きてきたと思う。

そのおかげでいじめにあってもそれなりの対応は出来る。それに今更漫画のように、机を隠されたり……。そんないじめが起きたりはしないだろう。



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