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「愛の象徴として名高いこの石はね、『愛する人と巡りあいたい』『あの人と想いを通わせたい』みたいな恋の悩みにイチオシの石なの」
「あっ!だから恋の悩みって……」
「ふふ、正解」
へぇ……石にもそんな意味があるんだなぁ。
腕を出して、と言われたので言われた通りに腕を出す。
「他にもね、ローズクオーツは昔のエジプトやローマで美容のために使われてたように、若さと美しさを保つ働きもあるの。
美意識を高めて気品と優しさ溢れる魅力を養うんですって」
「へぇ、さすが愛と美の女神」
じゃあこれつけていれば綺麗になれるのかな、と言うとそうかもしれないわね、と言われた。
…………うん。具体性はないな。
まぁ個人の努力もあるよね、そりゃ。
キラリ、とあたしの右手につけられたローズクオーツのブレスレット。
照明にあたって優しいピンクの光が輝いている。
「よかったらそれ、もらってくれる?」
「え!いいんですかっ?」
こういうのって高いんじゃ……