魔法のjewelry*shopへようこそ




まぁいい。とにかく人はいるっぽいし、道を聞くだけだし。


とは思うものの、躊躇ってしまうのは俺の性(さが)。



いや、だってこの扉どっちかと言うと女の子向けですし。


ふっつーに女子高生とかいそう。


中の店は何かは知らないけどさ。


でもさすがに、こんな夜中に可愛らしい女の子が出てくることはないだろ。


つーか出ないことを祈ろう。



よし、と気合いを入れて俺は扉を開けた。


……ことを猛烈に後悔した。



白いブラウスに黒のスカート、首元には同じ色の細いリボンを巻いている。


柔らかそうなアイボリー色の髪、華奢な体。


白い肌にぷっくりした綺麗な唇、不思議な色合いの瞳。


例えるなら青みのある灰色、か?



そんなアイドルも真っ青な可愛らしい女の子が、俺の目の前にいた。





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