それが愛ならかまわない

 翌朝目を覚ましたのは二人ほぼ同時だったけれど椎名の腕は私を前回の様には解放してくれなくて、起き上がろうとした瞬間に彼の胸に逆戻りする羽目になった。
 寝起きの掠れた声で耳元に囁かれるのは、その眼力や昨夜の告白に匹敵するくらいの破壊力。そのお陰でチェックアウトの刻限になる頃の私は背筋にも膝にも力が入らない、とても知り合いには見せられない様な有様だった。
























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