風が、吹いた
ほんとの自分
次の日の朝はあいにくの天気だった。目を覚ます前から、雨音がしとしとと聴こえていた。
学校にいくのが、億劫になった。
冷蔵庫をのぞいたが、自分を元気付けてくれそうなものは何も入っていなかった。
ーどうしようかな。学校、さぼろうか。
「いやいやいや…」
しばらく、考えてみたが、やっぱり学業をおろそかにしてはいけない。
のろのろと制服にそでを通す。
鞄をもって、ドアを開けると、北風がひゅっと、頬をかすめていく。
吐く息が少し、白かった。