風が、吹いた

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「男子はそっち半分を使ってやれよー」




体育の先生は、男勝りな女の先生で。確か名前は原口だった気がする。



号令と共に、ピーという笛の音が、体育館に響き渡った。


女子のグループは4チームあるが、コートは半分しか使えないので、私たちは次の試合になり、審判にまわる。



といっても、責任感の強い学級委員とその仲間たちがやってくれたので、手持ち無沙汰に校庭側の引き戸に寄っかかった。



ちょうど私たちが居る所に近いゴールを守るチームが、リバウンドしたのを見た時ー




「ちょ、くらもっちゃん!」




窓から外を眺めていた吉井が、急に私の肩を叩いた。



「なに…?」




吉井が窓の方を見たままなので、つられて私も外に目を向ける。
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