風が、吹いた


「時間帯は平日17時半から20時半となっています。土曜は10時半から17時半と17時半から20時半と選べます。日にちは火曜定休で、水曜土曜となりますが、希望などはありますか。」




彼は、ありませんと答えた。




「そうですか。」




あとはどうしよう、と考える。




ーああ、そうだ。




「試験期間はどうしますか。一応ここでは試験期間は無理させないことになってますけど」




「いえ、別に関係なくいれてくれていいです。」




即答された。



彼は3年生なのだ。受験生で忙しいはずなのに、予備校とかいっていないのだろうか。


それもこんな11月なんて追い込みの時、お金に困ってるわけでもなさそうなのに、働かなきゃいけない理由なんてあるのだろうか。

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