風が、吹いた

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「……どうしよう」




場所は、椎名先輩の家。



朝昼とパンぽいものを食べてしまったので、夜はご飯物にしようと決めたのだが。




「そばもいいな」




年越しなんだし、蕎麦も欲しい気がしてきた。



張り切って、今回は私が作ると台所をお借りしている。


「両方作ったら?」




悩んでいる私に、椎名先輩が提案した。





「蕎麦だけじゃ、お腹空いちゃうし」




そう言って、粉と、蕎麦打ち道具を差し出す。




「まさか…」




考えるために組んでいた腕を思わず解いた。




「打てとか、言わないよね?冗談だよね?」




「だって、家に蕎麦ないもん」



「………」





喜んで外にインスタント買いに行きますとも。
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