風が、吹いた
焦燥感








いつもより疲労を感じる。


バイトが終わって時刻は21時半。



近所のスーパーに寄って、何か食材を買わなければと価格と眠気と格闘中。



あれから彼は合格を通告され、よろしくお願いしますと爽やかに帰っていった。


明日は土曜日だから、初出勤てところか。面倒なことになった。



ーあそこの空間が好きだったのに。



しかも相手はただの人ではない。昼間の先客、上履き野郎だ。私は弱みを握られているような感覚なのだ。





「面倒くさ…」




気にしている自分にも腹が立ち、もうやめようとパプリカを諦めながら思った。




所詮、他人だし。話す必要もないのだから。話さなきゃいい。人と関わるとろくなことないし。



わざわざ考えること事態、億劫になってきた。



いいじゃない、別に寝転ぼうが、何しようが。私の勝手じゃない。



手に取った缶詰を、冷め切った感情と共に、かごの中に手放した。

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