風が、吹いた

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窓ガラスに、雨が叩きつけるように降っている。




「倉本さん、これから、大学行かれるんですか？止めたほうがいいんじゃないですかねー。今日は帰ったほうがいいんじゃないですか。」




不安そうに、外を見つめる加賀美が、私に声を掛けてくれる。




「うーん。そうかなぁ。。でも、実験の進行状況、心配だしなぁ」




「そんなの、東海林さんに任せたらいいんですよ。あれだって一応男なんですし、ましてや、リーダーでしょ？」




悩んでいると、研究所の電話が鳴った。




「はいはい、第一研究所、加賀美です。あ、東海林さん？噂をすれば、ですね。あ、いやこっちの話です。お気になさらず。」




加賀美の応対の適当さ加減に、苦笑いしてしまう。