君と奏でる音[前編]
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「だから君の紡ぎ出す音には悲しみの心があるんだね」
「やっぱり、わかる人には通じているんだ…。なんか嬉しいな…」
あの想いは彼女の母に対する想いで、彼女の中に生き続ける一生の想い。
母を亡くした悲しみは消えないけれども、それ以上の強い意志が存在する。
その意志があるからこそ今があり、彼女がある。
君は強いね……。
「…さて!」