君と奏でる音[前編]
.*...~♪~:..*...~♪~:..*~♪~:..*...~♪~:..*...~♪~:.
これはさっき話した『私の過去』の続きになるのかな。
私がピアニストを目指し始めた頃の話。
それは突然だった。なんの前触れもなく私を襲った。
母さんの死が大きかったのかもしれない。ついに精神が壊れたのかと思った。
いつものように一人でピアノを弾いていると、胸が苦しくて心臓が張り裂けそうになったの。
そして上半身から崩れるように椅子から落ちた。
私は想った。
ピアノは…私を受け入れていない。
私を拒んでいる。