☆Friend&ship☆ -序章-
「よかったな、次の島はバカンスだ。」
「え、マジ!?」
「珍しい星だ。表面の八割が全部水資源」
「へぇ~激レアじゃん」
水のある星自体かなり珍しいのに多い。
そんな星もあるんだなあとゼウスは感心して言った。
「12時間ほど後に着く。それまでに準備を…」
「なぁなぁ!?お前泳ぐ!?泳ぐよな!!ヤッホーイヘルメスと一緒に泳ご~っと!」
「行かないからな。絶対に」
そんな、とガクーンと落ち込んだゼウスにそういえば、とヘルメス。
「お前ものすごく感情の高低激しいよな…情緒不安定か…」
「し、失礼なっ!?」
「最近反抗的になって来たし思春期だな。」
「断定すんな!」
完全に年下扱いされたゼウスはシクシク泣き出した。
「…ごめん。言いすぎた」
全くあくびれてないから余計いらいらする。
ゼウスは本気で泣き出した。
「…キングー。ゼウス泣かせた。」
「お前の毒舌くらいで泣き出すゼウスが悪いんだよ。お前は気にしなくていいから」
「わぁぁぁぁん!!」
ゼウス泣いちゃった…。
それこそ幼児のように、わんわん泣き出されてそれをヘルメスは冷たく見つめた。
「ごめんなさい」
「うぅっうっうっ…」
いつまでたっても泣き止まないゼウスにさすがに罪悪感を感じたのかとりあえず本人としては頑張った無表情で謝ってみた。
すると不思議なことに誠意が伝わったようでコクンとゼウスが頷き笑った。
安心したようでまたヘルメスはまた毒舌を繰り出しはじめた。