☆Friend&ship☆ -序章-

「3,2,1。はい、休憩終わり」

「何ふぇそんらに働きたいんらふぁよ…」

「働くんじゃない。鍛練だ」

「ああ、自虐ね」

「お前は俺をなんだと思っている」

「副船長。患者。仲間」

「そう」

結局はどうでもいいんだな、と結論づけてヘルメスが自室に戻ろうとするとキングが追いかけてきた。

「だから、オレにも同じメニューをやらせろ。それができるなら許可する」

「無茶だ」

「じゃあやめてもらおっかな」

「断る。体力的な問題だ」

「船長!!」

「ん?なにもめてんの?」

「ゼウス、ヘルメスが言うことを聞かないんだ」

なぜか我等が船長に言い付けたキングは恐ろしい笑顔でゼウスの耳元に囁いている。

嫌な予感しかしないので自室に逃げようとすると案の定呼び止められた。

「じゃあ俺と一緒にやろ!」

「嫌だ」

「断られたよどうすんの」

「フフフフフ…何が何でもそいつと同じことをしろ」

異様に黒い笑顔を浮かべたキングとキラキラの笑顔で見つめられたヘルメスは泣きそうになった。

泣きそうというか、結局は表に出ては来なかったけれど。

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