☆Friend&ship☆ -序章-

「…タナトス、部屋はできたか?」

「…一人ずつは流石に無理だ。取り合えず4部屋。
リーダー半分とクルー半分」

「一つ思いっきり広くしようぜ。そこでクルーは雑魚寝でいいじゃん」

「…アホ。いくらなんでも男と女は分ける。今時修学旅行でも階がわかれるくらいだぞ。
お前にはデリカシーがないのか」

「そっかー。じゃあ、ふろは全員「しない」

「ガーン」

「変態だな。それとついでに言っておく。俺が入ってる時に写真を撮るな」

「ばれてた!?」

「何に使ったかは知りたくもないが」

「変なことにはつかってない」

「とってる時点で気持ちが悪い」

こてんぱんに打ちのめされたゼウスは泣き出さなかった。

「今盗撮の練習してんだから良いだろ」

「良くない。俺はともかくイーリス辺り撮ったら殺す」

「…もうとった。」

「ゼウス」

タナトスは氷のような視線でゼウスを射抜く。

「うぎゃあ~!ごめんなさ~い!」

「異性を撮るなアホが…」

タナトスはさすがにおこったのか逃げ出すゼウスに手のひらを向けて呪文を呟く。

「支配魔法。くすぐり」




船内探検を終えてメインダイニングに戻ってきたクルーが見たのは、のたうちまわりながら笑い転げるキャプテンとそれを冷徹な瞳で見つめるタナトスだった。

___副船長には絶対逆らわない…

___副船長だけは怒らせてはいけない…

いつしかクルーの中にはこのような禁止例が出来たとか。
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