☆Friend&ship☆ -序章-
「…」
翌日の朝、タナトスは黒い紙を見つめていた。←
「…」
___デザインは任せると言われたものも、ゼウスの思い通りのでなければきっと殺される。
「…どうするか…」
しばらく考えていたタナトスは紙に幾何学模様を描き始めた。
緑、青、スカイブルー、赤、グレー、茶の小さな円を対角線状に六つ。
それぞれを細い直線で結んで六角形を描く。
その中心部に三角を上下に重ねたような金の星を描いた。
「…変質魔法」
ふわりと紙が浮き上がる。
布のようになった。
そしてスプレーをまんべんなく吹き掛け、ヒラヒラと乾かす。
布は次第に色を失っていき、白くなる。
さらにヒラヒラし続けると様々に色が写るようになった。
角度によって色が変わる…まるでイーリスのように。
タナトスは満足げに微笑んだ。
「これであいつも文句はないはずだ」
くるくると丸めて筒状にするとそれを円形テーブルの上に置き、タナトスはキッチンにたった。