☆Friend&ship☆ -序章-
「おはようございます…」
ふわふわとあくびをしながら恐らく木の部隊の一人が起きてきた。
「おはようございます。
好みがわからないので適当に準備させていただきましたがいかがですか」
「へ…?副船長?」
「どうかされましたか」
「料理もするんですか…じゃなくて!
なんで敬語なんですか!?」
「…?命令口調なのはご主人様といるときだけです」
「はい?ご主人様?」
「はい。召し上がられないんですか?」
「…誰ですか?ご主人様って…?」
「あの…おはようございます…早起きなんですね…」
「ヒアースさん!」
顔を赤く染めながらうつむいている雨部隊のリーダーヒアース。
「あ、ヒアース様おはようございます。何がお好きですか?」
「はい?様?」
こちらもこてんと子首をかしげた。
「あ、お前ら~!」
クルーが次々に起きてくる。
タナトスは静かにスープパンを配っていた。
「…ちょっと空けます…」
誰に言うでもなく呟いたタナトスはそのまま船長室に入って行った。