リベンジ・ゲイム
Quiet classroom .....
「 …………。 」
誰とも "おはよう。" を交わさずに、席に着く。
カバンを机の上に置く "ボンッ!!" と発せられた音だけが響き、周りの人の声にかき消される。
「 アハハ!! うん、それでねー。 」
嗚呼、私の大嫌いな声が近づいてきた。
甲高くて、よく響く。
豚の啼き声のようだ。
わざと私の近くを通って、帆香は私にカバンをぶつけた。
結構痛い。
「 ちょっと!何邪魔なとこいるのよ。ぶつかんないでよ。 」
そう言い残して行ってしまった。
ぶつかってきたのは、あんたのくせして何言ってんの。
「 あいつなんて、居なくなればいいのに…… 」
飛ばせるもんなら、私が宇宙の果てまでぶっ飛ばしてやりたい。
飛ばせてるなら、もうとうの昔にやってるだろうけど。
でも、今日は金曜日。
今日一日、我慢したら土日がやってくる。
たった二日だけだけど、帆香や他の子と顔を合わせなくていいし、何より大嫌いな学校へ行かなくてもいい。
頑張ろう。