狂気の王と永遠の愛(接吻)を・センスイ編収録
激突!キュリオVSセンスイ Ⅰ
(ん?アオイのやつ…なんでアランの背に隠れてんだ…?)
ようやく視界に入ってきた三人の姿。
センスイとアランが対峙しているのは彼らの目付きを見れば明らかだった。
「おい!アオ…」
「―――アラン先生、貴方の正体はおそらく…」
(…アランの正体…?)
「…悠久の王・キュリオ殿、ですね?」
「…っ!」
ビクリと肩を震わせ、アランの背に添えた手をきゅっと握りしめるアオイ。
(…な、ん…だって…?)
シュウは信じられないとばかりにアランとアオイの顔を何度も見比べては、ギリリと唇をかみしめている。
「…それが貴様に何の関係がある…?」
アランは左手を胸元にかざし、光を集めはじめた。
―――やがてドクン…と脈打つそれは徐々に実体化し…
(この力…まさか…っ…)
ハッと顔を上げたアオイ。
アランの力が強弱の激しい荒波のように急速に高まっていく。
そして人外の波動に震える大地と怯えて飛び立つ小鳥たちの群れ―――
「…だ、だめっ!!お父様…っ神剣なんて…!!」