裏切り者は…元姫
こんなことを考えていたら、屋上の扉が開いた。
あたしは、びっくりしたと同時に…
嬉しいとも思った。
「 おい…!!何でここにいる?お前はもう、魁姫でも魁龍の仲間でもないんだぞ!!」
「知っているわ、そんなこと…。」
なに、弱気になってるんだろう…。
「あんた、何でここにこれるの!?」
そう聞いてきたのは…鞠夲千鶴だった。
鞠夲千鶴は、あたしに見せ付けるように…、蓮と手を絡ませていた。
頭を鈍器で殴られたような衝撃が襲った…。
「…―――さぁ、何ででしょうね…。」
あたしはそう言って屋上を出た。