魅了する女騎士
これ以上の幸せはなかった。
彼女が僕の名前を呼んでくれた。
それだけで胸がいっぱいであった。
そう言えば誰かが言っていた。
世界で一番美しい言葉は
好きな人が呼んでくれる自分の名だと。
確かに、その通りだと思った。
「ルーク。貴方、名前通りの人ね。」
彼女は不意にそんな事を言い出した。
「名前通りの人?」
「えぇ。名前通りの人。
あ、人ではないわね。神様だった。」
彼女はそう言って恥ずかしそうに笑った