プリムラ・オブコニカ
「てか、私が大丈夫じゃないってどういうことなんですか」
さっきサイレンが鳴ったときに先生が言ったことを思い出した。頭が大丈夫じゃないとかだったら年齢より早く白髪になる呪いをかけてやる。
「ああ、あれか。加護が特別に強いヤツは加護のコントロールの指導をするから、生徒会に入ってもらうんだ。」
そうすれば加護が弱いヤツにも危険が及ばないし、なにより加護が強いヤツにはみんな従うからな、と松江先生はドヤ顔で話している。でも全然質問の答えになってない。
「で?なにが大丈夫じゃないんですか?」
「あ、ああ!そうだった。で、その生徒会に入るには生徒会役員全員に認めてもらわなくてはいけないんだ」
は?なんでよ。加護が強いと生徒会に入った方が良いんじゃないの?
「それがな、生徒会のヤツらがちゃんとした人間じゃないと一緒に仕事をしたくないらしくてな」
松江先生は困ったように頬を掻いた。
こんなちょっとした仕草も絵になるくらいだからからおじいちゃんになっても美しいんじゃないだろうかこの先生は。美しいおじいちゃん…美ジジ?
おっと、関係ないことを考えてしまった。
「生徒会は激務でな。コントロールの指導の他にほかの生徒の加護の扱いのサポートや、勿論普通の生徒会の仕事もあるし、イベントの管理やボランティア活動もあるからな、ちゃんとした人間じゃないと勤まらないんだろう。」
「私入りたくないんですけど」