【短】壁ドン シミュレーション
「…あ、なら、さっきの続きしよ」
「なに?」
「さっき、聞こうと思ってたの。私、同意する。壁ドン」
「ああ、その話か。で、なにして欲しいわけ?」
「……ためしてみてよ」
「ためしてみるか?」
彼が接近する。
後ろには白い壁。
彼との距離は数センチ。
心臓がうるさくて、余計に高ぶる。
「どういう意味なのか、わかってるのか?」
「――ええ、」
「煽ったのは、お前だからな?」
確認事項に同意する。
彼が近づいて、片手を壁につかれ…思った以上に強烈。
逃げ場をなくして、壁に追い詰められて、見下ろされて。
「――ん…っ」
同意の上の、壁ドン。
そして彼の――…あついキス。
Fin.