君の名を呼んで 2
ナナミちゃん達はライブの興奮で、涙を浮かべながら笑いあっていた。
ハツミちゃんとカスミちゃんとしっかり肩を組んで。
良かった、いいグループになりそう。
「梶原さん!」
手招きする三人に近寄っていくと、ナナミちゃんがいきなり頭を下げた。
「ごめんなさい!私、梶原さんと城ノ内さんが結婚してたなんて知らなくて!同棲カップルかと思ってました……」
そう。
ナナミちゃんは警察の事情聴取や手続きで、私が“城ノ内雪姫”と呼ばれていたのを聞いて、やっと私が城ノ内副社長の妻だと知ったらしい。
よく考えてみれば、皇も私と住んでいることはほのめかしたけど、結婚してるとは言ってないのよね。
「いえ、あの、私もちゃんと言わなくてごめんね?」
真っ赤な顔で謝る彼女を、両手を振ってなだめる。
「横入りなんかして……。彼女なら良くて奥さんなら駄目って意味じゃありませんけど、でもあまりにも私、図々しかったですよね……」
俯くナナミちゃんに、私は微笑んで。
「結婚してるってわかってたとしても、きっと同じようにしてたよ。ナナミちゃんの気持ち、まっすぐだったから」
だからこそ、私も自分の中の不安に向き合えたんだもの。
恥ずかしそうに笑うナナミちゃんは、やっぱり可愛かった。
後になってすずにその話をしたら、
「ほらあ!城ノ内副社長が全部悪い!!指輪のこともそうだし、大人の女ばっかあしらってるから、そゆときのツメが甘いのよ!!」
なんて私より達観した感想をくれて。
うん、すず、清純派女優はどこいっちゃったのかなあ。
ハツミちゃんとカスミちゃんとしっかり肩を組んで。
良かった、いいグループになりそう。
「梶原さん!」
手招きする三人に近寄っていくと、ナナミちゃんがいきなり頭を下げた。
「ごめんなさい!私、梶原さんと城ノ内さんが結婚してたなんて知らなくて!同棲カップルかと思ってました……」
そう。
ナナミちゃんは警察の事情聴取や手続きで、私が“城ノ内雪姫”と呼ばれていたのを聞いて、やっと私が城ノ内副社長の妻だと知ったらしい。
よく考えてみれば、皇も私と住んでいることはほのめかしたけど、結婚してるとは言ってないのよね。
「いえ、あの、私もちゃんと言わなくてごめんね?」
真っ赤な顔で謝る彼女を、両手を振ってなだめる。
「横入りなんかして……。彼女なら良くて奥さんなら駄目って意味じゃありませんけど、でもあまりにも私、図々しかったですよね……」
俯くナナミちゃんに、私は微笑んで。
「結婚してるってわかってたとしても、きっと同じようにしてたよ。ナナミちゃんの気持ち、まっすぐだったから」
だからこそ、私も自分の中の不安に向き合えたんだもの。
恥ずかしそうに笑うナナミちゃんは、やっぱり可愛かった。
後になってすずにその話をしたら、
「ほらあ!城ノ内副社長が全部悪い!!指輪のこともそうだし、大人の女ばっかあしらってるから、そゆときのツメが甘いのよ!!」
なんて私より達観した感想をくれて。
うん、すず、清純派女優はどこいっちゃったのかなあ。