君の名を呼んで 2
二時間後ーー。
「ああ、もー疲れた……」
なんだか色々な意味でいっぱいいっぱいな私は、一人ぐったりと会議室を出た。
城ノ内副社長は先に出て、なにやら用事があるとのこと。
まったく、タフな人だなあ。
オフィスに戻ると、真野社長が私に手招きした。
今日は社長室が曇りガラスになっているから、中は窺い知れない。
社長室へ入ると、見たことの無い少女三人が並んでいた。
「梶原ちゃん、この子たち今度デビューさせるアイドルユニット。“トリチェリ”のナナミ、カスミ、ハツミ」
17~18歳くらいの彼女達は見るからにキラキラして可愛い。
リーダーのハツミちゃんはしっかりした感じの子で、カスミちゃんはちょっと落ち着いたお姉さんキャラ、ナナミちゃんはいかにもアイドルな、上目遣いの似合う子だった。
「専属決まるまでは、梶原ちゃんにも面倒見てもらう事になりそうだから、挨拶までね」
「はい、宜しくお願いします」
頷いた私に、彼女達も挨拶を返してくれる。
「あ、でも私明日からすずの撮影に立ち会いますけど」
「うん、それとはかぶらないようにするから」
真野社長が笑顔で言った。
そこで社長室の扉が開き、城ノ内副社長が入ってくる。
両手にいくつもの資料を抱えて、それに目を落としながらよくもそんなに颯爽と歩けるものだわ。
「真野、来週のイベント……」
ふと彼は私を見て、ニヤリと笑う。
く、この鬼畜め!
顔が赤くなりそうなのを必死で隠していると、目の前にいたナナミちゃんが嬉しそうに声を上げた。
「城ノ内さん!」
彼は、今頃彼女達の存在に気づいたかのようにそちらを見る。
「ああ、もー疲れた……」
なんだか色々な意味でいっぱいいっぱいな私は、一人ぐったりと会議室を出た。
城ノ内副社長は先に出て、なにやら用事があるとのこと。
まったく、タフな人だなあ。
オフィスに戻ると、真野社長が私に手招きした。
今日は社長室が曇りガラスになっているから、中は窺い知れない。
社長室へ入ると、見たことの無い少女三人が並んでいた。
「梶原ちゃん、この子たち今度デビューさせるアイドルユニット。“トリチェリ”のナナミ、カスミ、ハツミ」
17~18歳くらいの彼女達は見るからにキラキラして可愛い。
リーダーのハツミちゃんはしっかりした感じの子で、カスミちゃんはちょっと落ち着いたお姉さんキャラ、ナナミちゃんはいかにもアイドルな、上目遣いの似合う子だった。
「専属決まるまでは、梶原ちゃんにも面倒見てもらう事になりそうだから、挨拶までね」
「はい、宜しくお願いします」
頷いた私に、彼女達も挨拶を返してくれる。
「あ、でも私明日からすずの撮影に立ち会いますけど」
「うん、それとはかぶらないようにするから」
真野社長が笑顔で言った。
そこで社長室の扉が開き、城ノ内副社長が入ってくる。
両手にいくつもの資料を抱えて、それに目を落としながらよくもそんなに颯爽と歩けるものだわ。
「真野、来週のイベント……」
ふと彼は私を見て、ニヤリと笑う。
く、この鬼畜め!
顔が赤くなりそうなのを必死で隠していると、目の前にいたナナミちゃんが嬉しそうに声を上げた。
「城ノ内さん!」
彼は、今頃彼女達の存在に気づいたかのようにそちらを見る。