君の名を呼んで 2
***
目を覚ましたら、外は真っ暗だった。
帰宅したのは昼過ぎだったから、一体何時間寝ていたのか。
時計を見たら、20時過ぎ。
「……皇は、仕事かあ」
携帯が鳴り出し、咄嗟に通話ボタンを押す。
『……雪姫?』
要だ。
そういえば最初の撮影日に、連絡先を交換したんだっけ。
『今日の……大丈夫かなと思って。今、一人?』
要の言葉に、心配かけちゃったなあ、なんて思って。
「うん、けど大丈夫よ。ありがとう」
確かにあの瞬間は怖かったけど、抱き締めていてくれた皇のぬくもりが、お仕置きだと言いながら何も考えられないように溺れさせてくれた熱が、私の気持ちをずいぶん軽くしてくれた。
『今から出てこない?』
要は私の家の最寄り駅を挙げる。
すぐ近くまで来てるから、と言う彼に断るのも悪くてOKした。
けれど電話を切ってから、ベッドを出ようとして腰の痛みと、脚に全く力が入らずにぺたんと床に座り込む。
「こ、皇~!!!」
“今日は動くなよ”
眠りに落ちる前の彼の言葉を思い出す。
やられた。
力技で、私を大人しくさせたんだ。
いくら何でも、立てなくなるまで抱くなんて。
うちの旦那様はどこまでも鬼畜だ!
「どおしてくれるのよおお!」
私の叫び声が寝室に響き渡った。
目を覚ましたら、外は真っ暗だった。
帰宅したのは昼過ぎだったから、一体何時間寝ていたのか。
時計を見たら、20時過ぎ。
「……皇は、仕事かあ」
携帯が鳴り出し、咄嗟に通話ボタンを押す。
『……雪姫?』
要だ。
そういえば最初の撮影日に、連絡先を交換したんだっけ。
『今日の……大丈夫かなと思って。今、一人?』
要の言葉に、心配かけちゃったなあ、なんて思って。
「うん、けど大丈夫よ。ありがとう」
確かにあの瞬間は怖かったけど、抱き締めていてくれた皇のぬくもりが、お仕置きだと言いながら何も考えられないように溺れさせてくれた熱が、私の気持ちをずいぶん軽くしてくれた。
『今から出てこない?』
要は私の家の最寄り駅を挙げる。
すぐ近くまで来てるから、と言う彼に断るのも悪くてOKした。
けれど電話を切ってから、ベッドを出ようとして腰の痛みと、脚に全く力が入らずにぺたんと床に座り込む。
「こ、皇~!!!」
“今日は動くなよ”
眠りに落ちる前の彼の言葉を思い出す。
やられた。
力技で、私を大人しくさせたんだ。
いくら何でも、立てなくなるまで抱くなんて。
うちの旦那様はどこまでも鬼畜だ!
「どおしてくれるのよおお!」
私の叫び声が寝室に響き渡った。