君の名を呼んで 2
*
「要、遅くなってごめんね」
駅前のカフェで、要は私を待っていた。
根性で、自由にならない身体を引きずるように歩いた私、偉い。
要はそんな私を見て、「具合悪いの?」と聞く。
……旦那様にメチャクチャにされましたなんて言えるもんか!
「あはは~大丈夫、大丈夫!要こそ」
一人でコーヒーを飲む彼は、変装もしていない。
「俳優なのに、こんな人目のある場所平気?」
以前朔とのスクープ写真を撮られたことを思い出した私の心配に、要は笑って答える。
「俺はまだ全然知名度低いから。堂々としてるほうが気づかれないよ」
そんなもんかな。
「それなら余計、前途ある俳優さんとしては気をつけなきゃ。私みたいなただのマネージャーと噂になってもつまらないでしょ?」
冗談めかして言った言葉に、彼は首を振った。
ジッと私を見つめる。
「雪姫となら、嬉しいよ」
その目に、引き込まれそうに強い光が宿る。
ビックリして、私は両手を叩いた。
「おぉ、カッコイイ!演技、上手くなったのね~」
思わずドキッとしちゃった。
そう言って笑えば、要はちょっと複雑そうな顔をした。
「鈍感?天然?躾?」
へ?
「要、遅くなってごめんね」
駅前のカフェで、要は私を待っていた。
根性で、自由にならない身体を引きずるように歩いた私、偉い。
要はそんな私を見て、「具合悪いの?」と聞く。
……旦那様にメチャクチャにされましたなんて言えるもんか!
「あはは~大丈夫、大丈夫!要こそ」
一人でコーヒーを飲む彼は、変装もしていない。
「俳優なのに、こんな人目のある場所平気?」
以前朔とのスクープ写真を撮られたことを思い出した私の心配に、要は笑って答える。
「俺はまだ全然知名度低いから。堂々としてるほうが気づかれないよ」
そんなもんかな。
「それなら余計、前途ある俳優さんとしては気をつけなきゃ。私みたいなただのマネージャーと噂になってもつまらないでしょ?」
冗談めかして言った言葉に、彼は首を振った。
ジッと私を見つめる。
「雪姫となら、嬉しいよ」
その目に、引き込まれそうに強い光が宿る。
ビックリして、私は両手を叩いた。
「おぉ、カッコイイ!演技、上手くなったのね~」
思わずドキッとしちゃった。
そう言って笑えば、要はちょっと複雑そうな顔をした。
「鈍感?天然?躾?」
へ?