君の名を呼んで 2
「ならこれ、解いて下さいよ!」
私の必死の懇願に、皇はふっと皮肉気に笑った。
「おねだりの仕方、教えたよなあ?」
くッ!!
この、この、鬼畜男め!!
ここで屈したら完全に負けよ、雪姫!
言ってなるものか!
決意を新たにした私を見透かしたように、彼は追い打ちをかける。
「ついでにホン読みしてくるから」
「えええっ!!?」
皇は煙草を吸いながら、ベランダで台本を読むことがある。
そんな事始めたら、30分や1時間は帰ってこない。
ゆ、雪姫、背に腹は変えられないわ。
まだこれから、夕飯作ったり、メイク落としたり、お風呂入ったり、明日のスケジュールと持ち物確認したり、と、とにかくやる事が山積みなんだから。
抑えた声を必死に絞り出してみる。
「ちょっと、待って」
「んあ?」
「……しました」
「聴こえねえな」
ニヤニヤと言い放つ、愛しの旦那様(だったような)に私は叫んだ。
「嫉妬、しましたよ!年下の女の子に、アイドルに!嫉妬しまくりました!!」
はあはあと荒く息をついて。
ああ、やってしまった、なんて皇を見上げたら。
「色気ねえな」
……じゃあどうして、そんなに嬉しそうなの?
「正直に言いました。だから、解いて」
口を尖らせた私の上に覆い被さって、彼は私の服のボタンを外し始める。
「こ、皇……?」
「ご褒美、だろ」
それから私は、ロクに眠る時間も与えられず。
……これも甘い、新婚生活なの、かな?
私の必死の懇願に、皇はふっと皮肉気に笑った。
「おねだりの仕方、教えたよなあ?」
くッ!!
この、この、鬼畜男め!!
ここで屈したら完全に負けよ、雪姫!
言ってなるものか!
決意を新たにした私を見透かしたように、彼は追い打ちをかける。
「ついでにホン読みしてくるから」
「えええっ!!?」
皇は煙草を吸いながら、ベランダで台本を読むことがある。
そんな事始めたら、30分や1時間は帰ってこない。
ゆ、雪姫、背に腹は変えられないわ。
まだこれから、夕飯作ったり、メイク落としたり、お風呂入ったり、明日のスケジュールと持ち物確認したり、と、とにかくやる事が山積みなんだから。
抑えた声を必死に絞り出してみる。
「ちょっと、待って」
「んあ?」
「……しました」
「聴こえねえな」
ニヤニヤと言い放つ、愛しの旦那様(だったような)に私は叫んだ。
「嫉妬、しましたよ!年下の女の子に、アイドルに!嫉妬しまくりました!!」
はあはあと荒く息をついて。
ああ、やってしまった、なんて皇を見上げたら。
「色気ねえな」
……じゃあどうして、そんなに嬉しそうなの?
「正直に言いました。だから、解いて」
口を尖らせた私の上に覆い被さって、彼は私の服のボタンを外し始める。
「こ、皇……?」
「ご褒美、だろ」
それから私は、ロクに眠る時間も与えられず。
……これも甘い、新婚生活なの、かな?