君の名を呼んで 2
***
「あ、雪姫ちゃんが戻ってる」
私を見て、開口一番にそう言ったすず。
そのほっとしたような表情に、すごく心配してくれていたのだと知って。なんだか申し訳なくて、私はすずに笑顔を見せる。
「すず、ありがとう」
私の異常にいち早く気づいてくれた彼女。
やっぱり私はすずにたくさん支えてもらってる。
「私がしっかりしなきゃなのにね」
すずは台本を握りしめて、首を横に振った。
「あたしは雪姫ちゃんにいつもいつも支えられてるもん」
その顔がふにゃ、と緩んで。
「二ノ宮先輩も心配してたんだよ」
視線の先には、朔と要が居た。
今日はある大物ミュージシャンのプロモーションビデオ撮影。
ドラマ仕立てのそのPVに3人が出演する。
そして監督は。
「あ~雪姫ちゃんだー!相変わらず可愛いね」
城ノ内帝ーー皇のお兄さん。
私は彼に会釈を返した。
「帝さん、お久しぶりですね」
「いやん、みっくん、もしくはオニイチャンて呼んで~」
帝さんは私に抱きつこうとして、
「この変態監督!兄弟揃ってあたしの雪姫ちゃんに触るな!」
……すずに噛み付かれた。
「相変わらず激しいね、子猫ちゃんは。躾がなってないんじゃねえの、朔チャン」
帝さんの抗議に、セットから戻ってきた朔が苦笑いしながらすずと帝さんの前に立って。
「彼女はこれが魅力なんですよ」
さらりと微笑んで告げる。
おお、さすが王子様。
すずが真っ赤な顔で大人しくなっちゃった。
「前言撤回。調教は完璧なのね。やっぱり雪姫ちゃん、俺をおにいちゃまと」
「呼びません」
……変態度が増してる。
「あ、雪姫ちゃんが戻ってる」
私を見て、開口一番にそう言ったすず。
そのほっとしたような表情に、すごく心配してくれていたのだと知って。なんだか申し訳なくて、私はすずに笑顔を見せる。
「すず、ありがとう」
私の異常にいち早く気づいてくれた彼女。
やっぱり私はすずにたくさん支えてもらってる。
「私がしっかりしなきゃなのにね」
すずは台本を握りしめて、首を横に振った。
「あたしは雪姫ちゃんにいつもいつも支えられてるもん」
その顔がふにゃ、と緩んで。
「二ノ宮先輩も心配してたんだよ」
視線の先には、朔と要が居た。
今日はある大物ミュージシャンのプロモーションビデオ撮影。
ドラマ仕立てのそのPVに3人が出演する。
そして監督は。
「あ~雪姫ちゃんだー!相変わらず可愛いね」
城ノ内帝ーー皇のお兄さん。
私は彼に会釈を返した。
「帝さん、お久しぶりですね」
「いやん、みっくん、もしくはオニイチャンて呼んで~」
帝さんは私に抱きつこうとして、
「この変態監督!兄弟揃ってあたしの雪姫ちゃんに触るな!」
……すずに噛み付かれた。
「相変わらず激しいね、子猫ちゃんは。躾がなってないんじゃねえの、朔チャン」
帝さんの抗議に、セットから戻ってきた朔が苦笑いしながらすずと帝さんの前に立って。
「彼女はこれが魅力なんですよ」
さらりと微笑んで告げる。
おお、さすが王子様。
すずが真っ赤な顔で大人しくなっちゃった。
「前言撤回。調教は完璧なのね。やっぱり雪姫ちゃん、俺をおにいちゃまと」
「呼びません」
……変態度が増してる。