私のシンデレラストーリー❊✧.。.:*






私は、三姉妹の次女だ。




なんとも微妙なポジション。





姉の みおり は私より3つ上。





社交的で、明るく美人。



上品な雰囲気もありつつ、親しみやすい。



同じ姉妹とは思えないくらいかけ離れている。



勉強も運動もできて、人気者。




今は、どっかの金持ちと結婚して海外で優雅に暮らしている。






末っ子の しおり は高校生。





甘え上手で、みんなのアイドルみたいな子。


これまた社交的で明るい。そして自由人。



末っ子だからと甘やかされたせいか、とにかく自由。


まるで『お嬢さま』という言葉が似合わない。


気品の欠片もない。



破天荒で母を困らせたことは数知らず…。




そんな自由な妹が羨ましかった。 



社交的で人気者の姉みたいになれなかった。




社交的で明るい姉。





自由で甘えられる妹。



そして地味で目立たない私。




三姉妹の次女という微妙なポジションも私を苦しめた原因の一つ。






『お姉ちゃんみたいになれなくてごめんなさい。』



私が、ずっと心の奥底で謝り続けていること。



期待に応えられなかった。





この家に相応しい人になれなかった。






私は、この家で必要のない人。




私が居ないと困ることもない。




私が居なくてはいけないこともない。




ただの一家のエキストラ。数合わせ。




私って何………?




存在理由が分からない。




何のために生きているのか分からない。









いらない。いらない。いらない。






「なんであんなに目立たない地味な人がお嬢さまなの?」



「なんであんな子がここの家の子なの?」




周りからはそんなふうに思われている。


そう思った私は、




この家に、この街にいること全てが息苦しく感じて高校卒業後に、逃げるように東京の大学へ進学した。





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