私のシンデレラストーリー❊✧.。.:*
オフィスに一人ぼっち。
よくあることだ。
「ふぅ………」
誰もいないオフィスは昼間の騒がしさとはかけ離れた静けさ。
「やっと終わったあ」
パタンとパソコンを閉じ、コピー機から書類を取り、上司の机の上に置いた。
帰り支度をしていると、
後ろから足音が聞こえた。
誰だろう。
こんな時間までいるなんて。
そんなことを考えていると、
「あれ?まだ残っていたんだ~」
声を掛けられ思わず振り向いた。
そして、その人の姿を見て私は固まった。
「しゃっ……社長!!」
ここ、松島コーポレーションの社長。
お父さんが松島グループの会長さんで、松島社長は子会社の松島コーポレーションの経営を任されてるんだとか。
社長は26歳と若いのに名ばかりの『社長』ではない。
信頼は絶大。
仕事はできるし、部下のことを大切にする。
社内で社長のことを悪く言う人はまずいない。
取引先の重役にも気に入られるくらい。
身長185cmで顔も整っている。
そして物腰の柔らかさ。
それはまさに『王子』という言葉がピッタリ。
………と社内では話題。
松島社長を狙っている人は社内に何人もいるらしい。
そんな超有名人の松島社長が私の目の前にいます。