私のシンデレラストーリー❊✧.。.:*
「…あの〜、もしかしてひよりさんですか?」
ビンゴ!!!!
やっぱり、目の前にいるのはコウくんのようだ。
「…コウくんだよね……??」
恐るおそる聞く私。
「覚えててくれたんですね!」
ぱぁーっと嬉しそうに笑うコウくん。
「また会えて嬉しいです。これが引き会わせてくれたんですね、きっと」
そういうと、腕まくりをして腕時計を見せた。
あの日にくれた指輪とペアになる腕時計だ。
「僕ここでバイトしてるんです」
パーティーの日は、スーツを着ていたせいか大人に見えていた彼。
今日は、なんだかちょっと幼く見える。
「私は、今日休みでたまたま来たの」
「そうなんですね!!
僕、もうすぐバイト終わるんでよかったらこの後話せませんかね…?」
………ちょっとぉぉお!!!
何その捨てられた子犬みたいな目してるのよ〜!!!
そんなウルウルな目で見られたら、『家に帰りたい』なんて言えないじゃないか!
本当は、カフェでひと息ついたら家に帰ってゴロゴロしつつDVDでも見ながら休日を過ごそうと思ってたのに〜!!
「分かった!バイト終わるまで待ってるから」
冴えないOLの惨敗……。
『やったぁ!』とスキップで去って行くコウくん。
かわいいからなんかどうでもいいや。
お茶を飲みながら、コウくんのバイトが終わるのを待つことにした。