私のシンデレラストーリー❊✧.。.:*
優雅なクラシックが流れる店内。
優雅でゆったりした音楽とは裏腹に、私の胸の中はドキドキ。
「そうだ。まだ君の名前を伺っていなかった。」
席に着くと社長は言った。
私のバカ!
社長に名前を名乗らないなんて!!
おっちょこちょい!
「鈴木ひよりと申します。ご挨拶遅れてしまい申し訳ございません」
テーブルにおでこがつく勢いで、頭を下げた。
「そんな頭を下げないで。急に誘ってごめんね」
真正面に座る社長は、みんなが騒ぐ理由が分かるくらい美形。
目はパッチリ大きくて、キリッと整った眉。
だけどその目はどこか優しさを帯びている。
鼻筋も通っていて、欠点なんてないほどに整っている。
「いえいえ!社長とお食事をご一緒できるなんて二度とない機会です!」
「あははっ。鈴木さんって面白い人だね。」
整っていて大人の色気を感じる顔が、一気に子どもの無邪気な笑顔になる。
こういう、ギャップに女の人は弱いのかな……?
メニューを差し出されたけど、どれを頼んでいいか分からず社長にお任せした。
「じゃあ、俺がいつも頼むコースでいいかな」
そういうと、ウェイターさんに注文した。
「………じゃあ、あとワイン一本」
さすが、大人。
しかもお金持ちの社長。
私なんてワイン飲む機会なんてありませんよ。
しばらく社長と雑談した。
社長は楽しそうだけど、私は、ガチガチ。
目の前に社長ですよ!?
緊張しない人がいたら会ってみたいです。