別に誰でもよかったわけじゃない
「かな」って、名前で呼んでくれるようにもなったし、お互いの家に何回も遊びにいったりした。
優から、女の子の話を聞いたことなかったし、呼び捨てなのも私だけだった。
それに優は女子があまり好きじゃないみたいだった。
だから、優が女子と付き合うはずがないって安心してた。
私が優に一番近い女の子だって思ってた。
でもそんな条件が揃ってても、私は優に告白しなかった。
──できなかったんだ。