別に誰でもよかったわけじゃない


「自分の魅力が足りないの私のせいにしないでくれない?
たぶんだけど、私いなくてもあんた見向きもされなかったんじゃない?
てか、私と優が付き合い始めたの最近だし。」


そこまであんたが見られないの関係なくない?


「ふざけんなっ!あんだが全部悪いの!あんたがいなくなれば全部うまくいくの!」


この前睨んできた女子はそう言って廃棄品がいっぱいおいてあるところに行った。


え、ちょっと待って、何すんの?


ここは体育館裏。


うちの学校には体育館裏に廃棄品置き場がある。


使い古されたサッカーボールとか、ハードルとか、野球部のバッドとか。


いらなくなった机や椅子とかね。


廃棄品置き場から戻ってきたその女子が持っていたものはバッドだった。


「あんたがいなければぁ!」


とかいいながらバッドを私めがけて振り上げるその女子。


え、ちょっとまて。


バッドはダメでしょ!確実に怪我すんじゃん!
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