お願い叶yell
お母さんはため息を1つついて下に降りていった。
どれ位たっただろうか。
今では下で賑わっていた声も消え、静かになっている。
でも私のイライラはおさまっていなかった。
なんで、お姉ちゃんがいつも幸せになるの?
なんで、お母さんはいつもお姉ちゃんの味方なの?
「…な…さ…」
え?
誰?
私は耳をすます。
「か…でさん」
「奏さん!」
え、私!?
どこから聞こえてるの?
私は見回してみる。
「ここですよ!」
その声は2階なのにベランダからしていた。