螺旋愛

そして分かれ道に着いて、私は啓太に言った。
「それじゃ、ばいばい。」
一生懸命笑顔で言ったけど、啓太から見たら作り笑いにしか見えなかったのかもしれない。


「いや、暗いし家まで送ってくよ。」
啓太は心配そうにそう言ってくれた。
普段なら嬉しくて嬉しくて心臓が飛び上がるほど嬉しいはずなのに今日はなんだか１人でゆっくり考えたい気分だった。

「ううん・・・いいよ。寄るとこあるから。」
私はそう嘘をついてさっさと走り去った。




せっかく言ってくれたのに・・・悪いことしちゃったかな・・・？


少し罪悪感を覚えながらも私は少し早足で家まで向かった。