螺旋愛
こんなことしちゃいけないってわかってるけど後をつけた。

どうしていつもあたしより綾香に優しくするのか、知りたかった。
とにかく頭よりも体が先に動いた。



会話が途切れ途切れに聞こえる。
「今度みんなで・・・りに・・か・・行こうよ。」
うまく聞こえなくて少し身を乗り出す。
「うん・・・そうだね。」

何の話・・・?


あたしは必死になりすぎて我を忘れていた。




「何この人ー?」
いきなり女の声が後ろから聞こえた。
思わず振り向くと、そこには駿と駿の彼女の美加さんがいた。

「瑠来?」
駿は不思議そうにあたしの顔を覗き込んだ。


やばい・・・どうしよ・・・こんなとこ見られちゃったよー・・・




「こんなとこで何してんの?」
駿が不思議そうに聞く。
「いや、なんでもないよ。」
あたしはそっけなくそう言うとさっと立ち上がり、駿の前を通り過ぎようとした。



すると突然駿に手を掴まれた。




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