螺旋愛

「啓太ってさ・・・好きな人・・・とかいる？」
綾香が啓太に聞いた。
啓太は笑顔で即答した。
「いないよ。」



その言葉を聞くと急に心臓の鼓動が早くなって、息苦しくなった。


ドクン・・・ドクン・・・

「はあ・・はあ・・・。」
あたしはすぐその場から去りたかった。




そんなのありえないって思ってたけど・・・わかってたけど・・・やっぱりあたしのことなんとも思ってるわけないんだ・・・。

啓太には幼馴染にしか見えてないんだよ・・・。
ううん、あたしにはそれすら危ういや。
どうせ好きになってもらえないんならいっそ幼馴染として仲良くしたほうが楽なのに・・・・。



どうしてこんなに不器用なんだろう・・・？



苦しくて苦しくて、胸をかきむしりたくなるほど・・・・。