螺旋愛
放課後、俺はいつものように美加と帰る。

あんなことがあっても、俺は気まずいとは思わない。
どうせあんな女、使い捨てだから。


俺が校門で待っていると、不安そうな表情の美加がゆっくりと近付いてきた。

「帰るか。」
俺はいつものように言った。
すると、美加の表情は急に明るくなって俺の腕にしがみついてきた。



暑苦しい女・・・。



「もう・・・嫌われちゃったかと思った・・・。」
泣きそうな顔で強く俺の腕を掴む。



普通なら可愛いと思える仕草も、表情も、全てがうっとおしい。
これが瑠来なら・・・・・・・・・・何度思ったんだろう。





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