螺旋愛
どのくらい時間が経っただろうか。
目を覚ますとあたしの目の前にはただ真っ白な壁が広がっていた。

目をよくこすってみるとあたしは自分が寝転んでいることに気付いた。
重い体を起こすと、なんだかその部屋は見覚えがあった。




この部屋・・・・駿の・・・?



小さな頃と何も変わっていなくて、それが駿の部屋だとすぐにわかった。



でも・・・なんで駿の部屋にあたしがいるんだろ・・・?




そんなことを考えていると突然部屋のドアが開いた。
そこから入ってきたのは紛れもなく駿だった。


「キャッ!!!」
「うわっ!!!」

あたしが叫ぶのにつられて駿も声を上げた。




そっか・・・駿の部屋だから駿がいて当たり前なんだ。



あたしは今更その事実に気付いた。
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