螺旋愛
完全に瑠来と会う気も失せてしまった。


とにかく女でも抱いてストレス発散するしかねーな。


そう思って会場を出ることにした。

でも一度だけアリーナに戻ることにした。
瑠来がいるかどうか確認したかったのだ。
いくらアリーナを見渡しても瑠来の姿はなかったので俺はさっさと出口に向かった。


すると下で準備をしている啓太と目が合った。
俺は適当に手を挙げると驚いている啓太をよそにアリーナから出て行った。


そりゃ驚くだろう。
もうずっと話していないやつに突然手を振られたら。
俺だって驚く。



ちょっと悪いことをした気分になった。

< 66 / 87 >

この作品をシェア

pagetop