螺旋愛
なんであいつこんなとこにいるんだ・・・!?試合中じゃねーのか?


よく見てみると啓太は沈んだ表情でうつむいて歩いている。


負けたのか・・・。



俺は啓太に声をかけた。
啓太は驚いたような表情をして、それから悲しそうな表情になった。


「負けたのか。」
俺がそう聞くとあいつはうなずいた。


俺はなんだかこいつが急にうらやましくなって、俺は自分が昔バスケをやっていたときのことを話した。
ずっと瑠来に見てもらいたかったってことを。



きっと啓太は俺が瑠来を好きだってことをわかってるだろうから。



啓太はうなずきながらずっと俺の話を聞いていた。
俺は照れくさくなって、一方的に話をするとさっさと人ごみの中に紛れた。


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