螺旋愛
啓太と別れると、俺は家へ帰ることにした。
家に向かって歩いていると、バス亭に誰かが寝転んでいるのが見えた。


どこかで見たことのあるような気がした。


近寄るとそれが瑠来だということがわかった。
途端に俺の心臓はうるさいほどにドクンドクンって音がする。


瑠来は俺がどんなに近付いても起きなかった。
しばらくすると雨が降り出した。



絶好のチャンスだ。



俺は寝ている瑠来を抱きかかえて家に連れて行った。


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