螺旋愛
「俺は好きじゃない奴としか付き合わない。」
俺はそう言うといつものように切なく笑った。


瑠来のことがこんなにも好きなのに・・・なんでこうなるんだ・・・。


苦しくて切なくて自分が情けなくて、心臓がバリバリ裂けそうだった。
瑠来が帰った後、俺は壁を殴り続けた。


「なんで・・・なんでだよっ・・・!!」

壁を殴る手からは血が滴れ落ちた。
でもその痛みより心の痛みの方が大きかった。



壁はえぐれてへこみ、見るも無残な姿になっている。
床は血だらけで、まるで事件があったかのようだ。
そしてそんな駿の目には涙がうっすら滲んでいた。



「瑠来・・・。」
こんなに人を愛せるなんて知らなかった。



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