螺旋愛
辛くて心は泣いていた。

でも、その反面私の中で駿の存在が大きくなっていた……。




今日も部活が終わり、一人教室に残って片付けをしていると、ドアの所に駿がもたれて立っていた。


「何してんだよ?」
突然声をかけられて驚きながらも答えた。

「え?片付け。」



…本当はいつも一緒に帰っているから時間を潰していることくらい分かっているくせに。


「ふうん。帰るぞ。」
興味なさそうに駿が言う。


さっさと私の荷物を持って教室を出る駿の背中を足早に追いかけた。
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